しっかり眠っているのに、翌朝おきても疲れが残っていませんか?
もしかしたら、それが薄毛原因になっているかもしれません。
たとえば、無呼吸症候群であったり、いびきをかいていたりすると、いくら長く寝ても髪の成長に支障が出てしまいます。
睡眠中には、日中にカラダに受けたダメージの修復とともに、成長を促す役割があるため、人生の3分の1も費やすのです。
よく「夜10時~深夜2時は髪が成長するゴールデンタイム」という記事を見かけますが、残念ながらこの情報は正しくありません。
そもそも時間帯が重要なら、夜仕事をしている夜勤の人はみな薄毛になりやすくなってしまいます。実際はそんな偏りはないですから、時間帯ではなく睡眠の質が重要なのです。
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睡眠中の何が髪を成長させるのか?

睡眠中に分泌される「成長ホルモン」が頭皮の修復や髪の成長をうながすのです。
この成長ホルモンの刺激を受けて、髪に関わるホルモンが分泌されますし、髪のもととなるタンパク質の合成を高め、細胞分裂を促進して健康な髪が育まれます。
また、頭皮は紫外線を受けると皮膚の細胞が破壊されますが、ボロボロに荒れないのは寝ている間に成長ホルモンが働いて、壊れた細胞を新しく生まれ変わらせるから。
ですので、睡眠をしっかりとることも大切ですが、それより成長ホルモンがしっかり分泌される状態をつくることのほうがもっと大切。
当然のことながら、成長ホルモンは身体の修復も行っているだけでなく、ストレスを緩和する働きも担っているので、長時間眠ったとしても翌朝つかれが残っている状態は、「成長ホルモンが十分に分泌されていない!」と推測できます。
成長ホルモンが最も分泌されるのはいつ?

成長ホルモンの分泌には特徴があり、眠りはじめの3時間以内にもっとも多く分泌され、それ以降はわずかしか分泌されません。
なので、「夜10時~深夜2時は髪が成長するゴールデンタイム」というのは、あながち外れていない。
一般的には、この時間帯に眠りにつく人が多いのですから、確率的にはこの時間帯に髪が成長している人が多いでしょう。
ただし、成長ホルモンの分泌量は睡眠の質によりまったく異なるため、少なければ翌朝つかれが残ってしまい、薄毛になりやすくなります。
成長ホルモンをしっかり分泌させるには?

成長ホルモンは、深く眠ることで大量に分泌されるという特徴があり、とくに眠りはじめ3時間は深く眠ることが大切。それだけで薄毛対策につながります。それには睡眠の質を下げることは控えましょう。
・お風呂は湯船にしっかり浸かる
・カフェイン飲料は就寝5時間前までにする
・夕食は就寝3時間前までに済ます(飲酒も)
・規則正しい生活を心がけ、体内時計も整える
・スマホやパソコン、テレビを寝る直前までみている
・眠る前に考え事をしない
お風呂は湯船にしっかり浸かる
お風呂はシャワーだけで済ますのではなく、湯船にしっかり浸かり体温を上げると、熟睡できます。
ヒトの体は、急激に体温が下がると眠くなるようになっています。
湯船にしっかり浸かりいったん体温を上げれば、脳は体温を下げようとするので、体温が1℃くらい下がり眠くなるのです。
これがシャワーだけの場合、体温が上がらないため、体温に変化がないですからなかなか寝付けない原因になり育毛にマイナス。理想は就寝1時間前の入浴です。
カフェイン飲料は就寝5時間前までにする
コーヒーなどのカフェイン飲料は脳を覚醒させてしまうので、寝つきが悪くなる原因に。
カフェイン飲料はコーヒーだけではなく、清涼飲料水、栄養ドリンク、緑茶、抹茶、紅茶、ココア、ウーロン茶などにも含まれているので、薄毛予防のために控えるほうが賢明です。
逆にカフェインを含まない飲料は、麦茶、ごぼう茶、どくだみ茶、ルイボスティーなどです。
夕食は就寝3時間前までに済ます
食後は胃や腸などが活発に働き浅い眠りになりますし、アルコールは飲酒3時間後にアルデヒドという毒素に代謝されるため、成長ホルモンの分泌を阻害します。
また、「就寝3時間前までに済ます」もう一つの理由は、「成長ホルモンは血糖値が下がった時に分泌される」という特性があるため。
食後には血糖値が急激に上昇しますが、この状態で睡眠に入れば、成長ホルモンが分泌されにくい状態なので、育毛を阻害します。
規則正しい生活を心がけ、体内時計も整える
睡眠ホルモンとも呼ばれているメラトニンは、体内時計が管理して毎日決まった時間に分泌されます。
ところが、ヒトの体内時計は25時間になっており、太陽の光を浴びることで24時間に修正されるという特徴があります。
毎日規則正しい生活をしていれば、深い眠りを促すメラトニンが質の高い睡眠をサポートしてくれますが、不規則な時間に眠ったり、室内にこもっていたりすると、浅い睡眠となり成長ホルモンが分泌されにくくなります。
また、週末に寝だめをしても、月曜の朝起きるのがつらいのは、体内時計が狂ったままなので、通常より1~2時間も早く起きる感覚になるためです。
スマホやパソコン、テレビを寝る直前までみている
これらは光の刺激で脳を覚醒させてしまい、睡眠を促すメラトニンが減少する原因になります。
通常の室内照明は300~500ルクスほどですが、メラトニンを阻害しない明るさは150 ルクス以下といわれており、照明とパソコンやテレビから出る光の量をたすとメラトニンの分泌を阻害し、寝つきを悪くします。
どうしても使う場合は、スマホやパソコンは50ルクス以下を心がけてみるのも一つの考えです。
眠る前に考え事をしない
眠る前に悩み事や考え事をしていると脳が働いてしまい、メラトニンの分泌も減るため、どうしても寝つきが悪くなります。
眠りはじめの3時間がいちばん深く眠れ、成長ホルモンが最も分泌されるハズなのに、毎日の繰り返しが育毛を阻害します。
積極的に育毛を促すには?
薄毛対策には、睡眠の質を下げる行為を控えるのも大切ですが、仕事の関係でどうしても難しい人もいます。
それが、薄毛率の「高い職業」「低い職業」に別れる要因。それなら積極的に成長ホルモンを増やすことを心掛けてみましょう。
成長ホルモンの分泌を促すアルギニンを摂取する
アルギニンを積極的に摂ることで、疲れた体を回復するとともに、成長ホルモンの分泌や代謝促進に効果が期待できます。
アルギニンはアミノ酸のひとつで、必須アミノ酸ではなく体内で作りだせますが、準必須アミノ酸とも呼ばれ、体内で作れる量が少ない栄養素。
アルギニンはタンパク質を多く含む食品に含まれており、特に大豆食品にアルギニンが多く含まれている。
100g中の含有量では、「大豆2800mg」「高野豆腐4200mg」「納豆940mg」のアルギニンが含まれています。
その他では「ゴマ」や「鶏肉」もアルギニンが豊富。一緒にタンパク質の再合成に必要なビタミンB6も摂取すると、薄毛対策には効果的。
髪の主成分はケラチンというタンパク質なので、育毛に繋がります。
ビタミンB6は、「カツオ」や「マグロ」、牛や鶏の「レバー」、「バナナ」や「さつまいも」に多く含まれています。
有酸素運動を取り入れる

成長ホルモンを不足させず十分な量を分泌させるためには、有酸素運動も効果的。
有酸素運動には、ウォーキング・ジョギング・水泳・なわとび・サイクリングなどがあります。
無酸素運動のほうが、その修復のために成長ホルモンが分泌されやすいですが、育毛の視点からすると、有酸素運動のほうが薄毛対策になります。
なぜなら、無酸素運動でカラダを鍛えれば、筋肉や骨などの強化に体内のタンパク質などの栄養素が大量に消費されるため、髪にまわるハズだった栄養素までなくなる。
ただし、カラダを鍛えれば食欲がわいてきますし、高齢になれば鍛えること自体が逆効果にもなり得るので、食欲や年齢によってどちらが良いとは言い切れないですが、自分に合った運動を定期的に行うのがベストですね。
最後に!
育毛には睡眠が重要な役割を果たしていますが、睡眠時間が短いからといって薄毛に直結するわけではないです。
また、寝る時間帯も重要ではなく、毎日規則正しい生活が健康な髪を育みます。
薄毛対策になる深い睡眠がとれているかの指標となるのが、朝起きた時のカラダのだるさ。
カラダの修復がしっかり行われていないので、髪や頭皮にダメージが蓄積していくため、どんどん毛根が弱体化していきます。
決して育毛に良い状態とは言えないので、思い当たる人はこの機会に睡眠を見直してみましょう!
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